社会心理学

社会心理学専攻分野

稲増一憲ゼミ

今まさに問題になっていることを
社会心理学のアプローチで研究

メディアに「踊らされる」ことはあるのか

稲増一憲です。社会心理学を専門にしています。特にメディアと世論の社会心理学ということで、我々が日々接触したり使ったりしているテレビや新聞、それからインターネット、SNSのようなものが、我々が社会問題について持つ意見に対してどのように影響しているのかということを研究しています。

よくメディアの情報に「踊らされる」という風に言いますけども、どちらかというと、何もないところに新しい考えを植えつけるとか、メディアはそういうことはできない。特に社会問題についてはできないと言われています。むしろ自分がもともと持っている意見を強化する方向、こちらの方が偽の情報ですとか、そういったものに踊らされやすいと考えられます。

例えば、オリンピックを中止してほしいと思っている人は、オリンピックを中止する根拠になりうる都合のいい情報に、逆にオリンピックを有観客で開催して欲しいと思っている人は、観客を入れるのに都合のいい情報に流されやすい。つまり、自分がもともと持っている意見に沿う形の情報には、我々は騙されやすいというふうに考えられます。

面談を通じて研究の方向性についてアドバイス

社会心理学は、人間を対象に調査や実験という形でデータを取って分析するという特徴があります。特に私のゼミでは、その時に話題になっていることや、今まさに社会で取り上げられている問題がよく研究対象として挙がっています。2020年はコロナウイルスの感染ですごく我々の世界は影響を受けていたわけですけれども、卒論生の研究も、例えばマスクを着用していることの効果とか、あるいはリモートワークについてとか、感染を避けることについての意識、といったテーマが中心となりました。このように、その時々でみんなにとって重要なことを、社会心理学のアプローチに沿って研究することが多いです。

研究テーマについては、基本的には学生たちが何をしたいかが大切だと思うんですよね。学生がこういうことが研究したいというのがあって、じゃあこの学問ではこういうアドバイスができるようという形で、まず学生が動いて、それに対して教員がアドバイスをしていくという形が基本だと思います。

ゼミの中でも、班ごとの活動もありますし、個人の活動もあって、班ごとであれば班ごとにアドバイスをするし、一人ひとりへのアドバイスについては、コロナ禍以前であれば対面で、最近であればzoomで個人面談をして、コミュニケーションをとっていくなんていうことも行っています。

進学を考える人にメッセージ

大学で社会心理学を学ぶなら、高校の勉強でやっておいた方がいい科目がいろいろあります。とくに、数学と英語は社会心理学を学ぶ上で直接必要になります。社会心理学の研究は英語で行われたものがすごく多いので、英語の論文は読めた方がいいし、統計学を使うので数学ができた方がいいです。

ただそれは大学に入ってからでも勉強できるという面はあります。それよりも難しいのは研究テーマです。その人がやりたいことに対して社会心理学の立場からアドバイスはできるけれども、その人が何をやりたいのかということを、私たち教員が植え付けることはできないんですね。

なので、自分の関心を持ったことについて調べたり考えたり深めるということをぜひ高校時代からやっておいてもらえれば。その後の専門の勉強は大学に入ってからでもなんとかなるんじゃないかなっていう風に思っています。

記事担当者の感想

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稲増ゼミの学生は、積極的で活発な人が多いという印象を持ちました。先生に言われる前に必要なことを済ませておいたり、自分から発言して議論を促したり。ゼミ生さんの話では、授業時間外でもオンラインのミーティングを開いてグループワークを進める中で、意見交換を通じてお互いの考えていることが分かってくるのだそうです。

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